新聞奨学生を検討してる人が知っておくべき新聞販売店の実態

新聞奨学生 読売新聞

新聞奨学生って素晴らしい制度ですよね。

4年間しっかり大学に通いながら新聞販売店の仕事を勤め上げれば学費が全額免除になる制度です。

この制度を利用すれば、経済的な理由で大学進学を諦めてる人にも希望が見えますね。

ただ、いくら学費が免除になるからと言ってもいいことばかりではありません。

ぼく自身は新聞奨学生制度を利用したことはありませんが、新聞販売店の社員として新聞奨学生を見てきたことから感じたことを書いていきます。

結論から言うと、新聞奨学生は販売店から奴隷のような扱いを受けます。それでも大学に行ってやりたいことがあるという人は、この制度を利用してみるといいでしょう。

新聞奨学生が販売店から与えられる仕事

新聞奨学生は、新聞販売店の労働力となる代わりに人材不足の販売店に各新聞社から斡旋されます。

大学への通学時間などを新聞社が考慮して斡旋先の販売店を選ぶので、基本的には都内近郊の販売店で勤務することが多くなります。

ぼくが所属してた新聞販売店は都内まで電車で30分~1時間ほどの距離にある販売店だったので、何人もの新聞奨学生を受け入れてきました。

ざっと1日の流れを説明するとこんな感じ。

  • 2時~5時30分
    朝刊配達
    新聞に折込チラシは入れてバイクに積んだら配達開始。件数は200件~400件と区域差あり。
  • 5時30分~8時
    自由時間
    配達終了後は寮に戻って自由時間。この時間に仮眠したり朝食を摂る人が多い。
  • 8時~14時
    通学
    その日の大学の講義に合わせて通学。みんな眠そうな顔してる…。
  • 15時~20時
    夕刊配達、集金業務
    午後の講義を途中で切り上げて夕刊配達。配達終了後は集金業務。
  • 20時~
    自由時間
    ここでやっと1日が終了。大学の課題で睡眠がなかなかとれない学生も…。

このスケジュールは4年間ほぼ毎日続きます。新聞屋は休刊日以外は台風や大雪であっても配達しないといけないので…。

ざっくりとタイムスケジュールを書いてみましたが、販売店側が新聞奨学生に与える仕事の中身を紹介していきます。

朝刊配達

新聞が印刷工場から販売店に届く時間には各販売店によって差がありますが、平均すると2時ぐらいの出勤になります。

新聞は60部~80部(日によってちがう)を一梱包にして販売店に届けられるので、それをみんなで協力して下ろします。

ビニールに梱包されて届いた新聞を開封したら、一部ずつ手作業で折込チラシを入れていきます。慣れるまでは難しく感じるけど、慣れれば300部入れるのに10分程度でできるようになります。

準備した新聞をバイク(場所によっては自転車あり)に積んで朝刊配達開始。雨の日は新聞を一部ずつ機械でラッピングするのでスタートが遅くなることもあります。

週末はチラシの量が平日の倍ぐらいになるので、配達も平日よりは大変になります。チラシの量が倍だからといって配達時間も倍かかるわけではないから安心してください。

元旦の新聞配達は地獄です。ヤングジャンプを300件の家に配達するものだと考えると想像しやすいかもしれません。

販売店が用意してる「順路帳」というものを見ながら配達するので、300件まるごと覚える必要はないので安心してください。

配達先の住所と名前が明記してあって、その家に行くための「順路記号」という新聞販売店独自の記号が振られているので、順路記号の意味をしっかり理解していれば誰でも配れるようになってます。

関連記事:大雪の新聞配達。やっぱり新聞業界は腐ってるわ

夕刊配達

夕刊配達は朝刊とちがって折込チラシを入れる作業がありません(極稀にある)

基本的には販売店に新聞が届いたら、必要な部数だけ持ってすぐに出れるから朝刊配達よりは格段に楽です。

配達部数も100件~200件(区域差あり)なので、時間にして1時間程度でほとんどの区域は終わります。

夕刊は日曜・祝日は発行されないので、その点も朝刊配達に比べて楽ですね。

集金業務

新聞の購読料の支払い方法はざっくり言うと3種類に分かれます。

  • 現金での集金
  • 銀行引き落とし
  • クレジットカード

最近は銀行引き落としやクレジットカードでの支払いを希望する方が増えましたが、今でも昔ながらの風習で新聞代は現金集金という方もまだまだいます。

そういったお客様の家に訪問して1か月分の新聞購読料を回収するのが「集金業務」になります。

基本的に集金業務は毎月25日~翌月10日までの間にすべて終わらせないといけません。

購読料をぴったり用意してくれていつ訪問しても会える人はいいんですけど、留守がちでなかなか会えないお客様が厄介なんですよね。

毎月残るお客様はだいたい決まってるので、何度もやってるうちに効率いい集金の回り方を覚えます。

 

ちなみにぼくの個人的な意見を言うと集金業務が一番嫌いです(笑)

 

新聞奨学生の配達業務は販売店で一番きつい区域を任される

朝刊業務の項目で配達件数を200件~400件と書きましたが、新聞奨学生に200件の区域を割り当てる販売店は残念ながらありません。

若くて文句が言えない立場の新聞奨学生にきつい仕事を押し付けてくるのが新聞販売店です。さすがブラック企業。

新聞奨学生が2時間以上かけて朝刊を配達してる間に、1時間程度で配達を終わらせて家に帰ってのんびりしてる社員もいるんです。というよりそんなのが大半だと思ってください。

 

新聞奨学生に業務休みはない

前項に書いた通り、新聞奨学生の一日は余暇時間がほとんどありません。

配達業務も、基本的に新聞奨学生に休みは与えられないと思ってください。(休刊日は除く)

法律的にそれが許されてるのかどうかはわかりませんが、ぼくがいた販売店では新聞奨学生の配達休みは休刊日のみでした。まさに奴隷。

奨学金という多額の借金を負ってる新聞奨学生を、販売店側は奴隷としか考えていません。

 

途中で辞めれば奨学金一括返済の義務が生じるので、新聞奨学生が簡単には辞められないことをわかってながら仕事を押し付けます。

どんな理不尽な仕打ちにも耐えられる覚悟がない人はマジでやめといた方がいいですよ。見ててかわいそうでした。

 

新聞奨学生は友だちと遊ぶ時間がないことを覚悟せよ

新聞奨学生の一般的なタイムスケジュールは前述したとおり。

これをほぼ毎日繰り返していたら、友だちと遊ぶ時間がないことはわかりますよね。

普通の学生のようにコンパやサークル活動に勤しむなんてことはできません。朝刊の配達があるから夜に酒飲むわけにもいかないですからね。

キラキラしたキャンパスライフを送る学生をイメージして大学に行くために新聞奨学生制度を使うと確実に後悔します。

大学に通う4年間は一切の遊びたい心を捨てて勉学に励む覚悟がないと新聞奨学生を途中で辞めるようなことになります。そこらへんはよく考えてから決めた方がいいですよ。

新聞奨学生の給料制度(読売新聞の場合)

これが朝刊・夕刊・集金のコースを選んだ場合の待遇です。

給料面だけ見ると悪くないですよね。奨学金とは別に労働の対価を貰えます。しかも使う時間がほとんどないから4年間でかなりの金額が貯まりますね。

ちなみに、寮費、光熱費は販売店が持ってくれるので、生活にかかる費用は食費や通信費などのみです。

賞与、休日に関しては販売店を経営する所長の裁量次第なので期待しない方がいいです。ぼくがいた販売店では新聞奨学生に賞与も休日もなかったみたいですから。

あ、もちろん有給なんてとれないですよ?一応制度としては用意してあるかもしれないけど、有給を申請するとものすごい形相で睨まれたり罵倒されるのがオチです。社員も有給取得率ゼロなので。

新聞販売店の9割がこんな経営状態なので気をつけてください的な記事も書いてます。

奴隷制度を乗り越えてでも学びたいことがあるなら新聞奨学生はおすすめ

販売店側から見てきた新聞奨学生について書いてみましたが、ハッキリとした目的があって大学進学を望んでるけど、経済的な理由で諦めなければいけないと考えてる人にとってはとてもいい制度だと思います。

自分の目的を成し遂げるために頑張れるという強い意志がある人なら4年間の奴隷のような仕打ちにも耐えられるはずです。

もちろん、しっかり勤め上げれば奨学金の返済義務はありません。つまり学費全額免除で大学を卒業できるということです。

こんな過酷な環境を4年間も耐え続けたという実績が、大きな自信にもなることでしょう。

今、新聞奨学生制度の利用を検討してる人は、この記事を参考に自分が4年間やり切れるかどうかをよくイメージしてから決断してくださいね。

途中で投げ出したら奨学金一括返済の地獄が待ってますから。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です